学部カリキュラム

図書館・情報学専攻は、慶應義塾大学文学部人文社会学科図書館・情報学系に属しています。この学系は1専攻のみから構成されています。

文学部では、第1学年を日吉キャンパスで学び、第2学年からは三田キャンパスで学系、専攻に属することになっています。第2学年では図書館・情報学の基礎となる必修科目を全員が履修しますが、第3学年の春学期からは、幅広い学問領域に対応するために、図書館、情報メディア、情報管理の三コースに分かれます。卒業論文は必修であり、各コースに置かれた、ゼミに所属して卒業論文を書きます。なおゼミ(図書館・情報学研究法、図書館・情報学研究会)は第3学年の秋学期から始まります。

図書館・情報学専攻の定員は60名です。

図書館・情報専攻には、三つのコースがあり、3年次の最初にはコースに所属し3、4年次の科目選択を決めます。

  1. 図書館コース
    図書館や情報提供機関のサービスと運営を中心に、社会において知識と情報を活用するための仕組みについて全体的な理解を目指します。
  2. 情報メディアコース
    情報は情報メディアを通して生産、流通、利用されるという観点から、社会的制度、技術特性、人間の認知を踏まえながら、情報メディアが社会で果たす役割の理解を目指します。
  3. 情報管理コース
    広く情報管理を目的とする、情報処理、データ解析、情報アクセス・提供サービス、情報検索、情報組織化などの基本的な考え方と技術・技法の理解・習得を目指します。

専門科目

図書館・情報学専攻の専門科目は次のような構成となっています。

必修科目 第2学年基礎科目 22単位
第3学年図書館・情報学概説
第3学年研究法(ゼミ)
第4学年研究会(ゼミ)
卒業試験(卒業論文)
指定選択科目 コース必修科目 18単位
コース選択科目 8単位以上
選択科目(図書館・情報学専攻以外の設置の専門教育科目) 24単位以上

第2学年

第2学年に履修する専門科目は、全員に共通の必修の基礎科目です。これらは各コースに対応した基礎科目群、および「図書館・情報学文献研究」から構成されています。各科目2単位を取得できます。

  • 図書館基礎Ⅰ 図書館基礎Ⅱ
  • 情報メディア基礎Ⅰ 情報メディア基礎Ⅱ
  • 情報管理基礎Ⅰ 情報管理基礎Ⅱ
  • 図書館・情報学文献研究Ⅰ 図書館・情報学文献研究Ⅱ

第2学年から第3学年に進学するためには(進級条件科目)、第2学年で修得しなければならない必修科目8科目16単位のうち6科目以上を修得する必要があります。

第3学年

第3学年の最初にどのコースに所属するかを決めます。原則として、希望するコースに進むことができます。なお、毎年1月に第2学年の学生に対してコースの説明会を行っています。

第3学年の年度初めのガイダンスで、三つのコースから一つのコースを申告します。コースで定められた科目を履修します。全員共通の「図書館・情報学概説」「図書館・情報学研究法」を除き、各コースを修了するために必要なコース別の単位数は以下の通りです。

コース

コース必修科目

コース選択科目

図書館

18単位

8単位以上

情報メディア

18単位

8単位以上

情報管理

18単位

8単位以上

コース別の「コース必修科目」はコースに属する全員の必修科目です。同様に「選択科目」はコース毎に指定されている科目群の中から所定の単位数以上を選択し修得する科目です。

図書館コース

選択科目として「図書館実習Ⅰ・Ⅱ」と「児童サービス論」を履修すると、司書資格を取得できます。

コース必修科目
(18単位)
図書館の制度と経営、情報メディア概説、情報資源組織論、情報検索概説I、図書館・情報学研究調査入門、公共図書館論、大学図書館論、情報サービス概説、生涯学習概論(全専攻共通科目)
選択科目 図書館実習Ⅰ・Ⅱ、児童サービス論、学校図書館論、情報認識の基礎、データ解析論、書誌学Ⅰ・Ⅱ、図書館・情報学特殊Ⅰ~Ⅲ、情報検索概説Ⅱ、および図書館コース以外のコース必修科目

情報メディアコース

コース必修科目
(18単位)
図書館の制度と経営、情報メディア概説、情報資源組織論、情報検索概説I、図書館・情報学研究調査入門、印刷メディア、学術情報メディア論、社会情報論、ウェブ情報論
選択科目 図書館実習Ⅰ・Ⅱ、児童サービス論、学校図書館論、情報認識の基礎、データ解析論、書誌学Ⅰ・Ⅱ、図書館・情報学特殊Ⅰ~Ⅲ、情報検索概説Ⅱ、および図書館コース以外のコース必修科目

情報管理コース

コース必修科目
(18単位)
図書館の制度と経営、情報メディア概説、情報資源組織論、情報検索概説I、図書館・情報学研究調査入門、情報行動、情報処理技術、データベース論、デジタルアーカイブ論
選択科目 図書館実習Ⅰ・Ⅱ、児童サービス論、学校図書館論、情報認識の基礎、データ解析論、書誌学Ⅰ・Ⅱ、図書館・情報学特殊Ⅰ~Ⅲ、情報検索概説Ⅱ、および図書館コース以外のコース必修科目

科目一覧

必修科目

図書館・情報学文献研究 図書館・情報学分野の英語文献の講読を通じた専門用語、概念、最新の動向, 研究の状況についての知識の習得。
図書館基礎Ⅰ 現代社会における図書館情報サービス、情報提供機関の必要性、意義、利用者の立場からみた各種の情報サービス形態。
図書館基礎Ⅱ 図書館で提供される情報サービスの基礎的考察:情報サービス実現のための要素、情報資源、専門職、施設・設備、業務の諸原則。
情報メディア基礎Ⅰ 図書、新聞、雑誌、デジタルメディア等の各種メディアの技術特性、生産・流通プロセス、社会的機能。
情報メディア基礎Ⅱ 各種メディアの検索方法の修得:資料組織化、検索ツールの概説とデータベース等を用いた検索の演習。
情報管理基礎Ⅰ 情報検索の基礎知識の習得:情報検索システムの事例の紹介、情報検索における蓄積過程、検索の仕組み、データベースの探索。図書館目録を含む。
情報管理基礎Ⅱ コンピュータの基本操作と倫理の習熟:各種アプリケーションソフトウェアを用いた演習、インターネットの各種サービスの利用、ホームページの作成の実習等を通じて、情報の検索・入手・加工・提示など情報管理の基礎を学ぶ。
図書館・情報学概説 図書館情報学分野の主な研究領域の紹介、実社会におけるこの領域の知識とスキルの展開、図書館情報学の歴史。
図書館・情報学研究法 第3学年の研究指導。
図書館・情報学研究会A~H 第4学年の卒業論文指導。

指定選択科目

印刷メディア 印刷メディア:紙と印刷、出版産業の歴史と出版文化、出版流通機構、ブックデザイン、タイポグラフィ、読書。
ウェブ情報論 WWWの基礎から発展の方向、コンピュータ処理を念頭に置いたウェブデータの記述方法とその応用、Linked Dataと図書館の関わりなど。
学術情報メディア論 学術コミュニケーション:研究活動と学術情報の特性、学術コミュニケーションの機能、電子ジャーナル、オープンアクセス、研究データとオープンサイエンス。
学校図書館論 学校図書館活動の意義:教授学習過程と学校図書館、教育情報システムとしてのメディアセンター、学校図書館の機能と運営。
公共図書館論 公共図書館活動の意義:公共図書館の制度、理念、役割および児童サービス、障害者サービス、多文化サービス等の各種サービス、著作権など。
社会情報論 社会とメディア:社会における知識と情報の配分を担う組織やしくみの構成要素としてのメディアの成立と発展。
生涯学習概論[全専攻共通科目] 教育および生涯学習の原理と意義、生涯学習を実践する上で必要不可欠な関連法規、生涯学習の行財政・施策についての基礎的知識。
児童サービス論 児童資料の特徴、公立図書館の児童サービスに必要な知識と技能。
情報検索概説Ⅰ 情報検索システムの原理、仕組み、実際:図書館OPACや各種データベース検索システムからインターネットのサーチエンジンまでを対象とする、その機能・構成・評価法、および情報検索の発展的応用としての情報アクセス技術。
情報検索概説Ⅱ 情報技術を中心とした情報検索、情報提供。
情報行動 課題とその解決という観点からみた情報探索の諸問題:情報要求、情報源の探索・利用、要求の社会的文脈、情報源の選択と探索、仲介者の役割。
情報サービス概説 レファレンス・サービスを中心とした情報サービスの理解:レファレンス・サービスの意義と内容、レファレンス情報源の選択と組織化、レファレンスプロセス、参考質問とその処理(含演習)、情報リテラシー・サービス。
情報資源組織論 情報資源の組織化の理論と技術:図書館等における情報資源組織化を構成する書誌記述法(目録法)、主題分析・表現法(分類法、統制語彙)、それらを適用したメタデータの作成と流通の実態など。
情報処理技術 Java言語によるプログラミングを通じてのテキスト処理。画像の処理、統計的なデータ処理。
情報認識の基礎 人間と情報現象の認識論的、存在論的な考え方の理解:記号論、社会学、哲学などの議論からみた情報、情報メディア、記号表現。
情報メディア概説 情報と情報メディア、情報メディアの歴史的変遷、情報メディアの特性とその影響。
書誌学Ⅰ 日本・中国の古典籍の特性と整理方法。
書誌学Ⅱ 西洋の古典籍を対象とした分析書誌学、批判書誌学の基礎。
大学図書館論 学術情報支援サービスとそのシステム:研究教育と大学図書館、大学図書館のサービス、運営管理、動向と将来。
データ解析論 データマイニングおよびテキストマイニングの諸手法。機械学習やクラスタリング、テキスト処理の技法を含む。
データベース論 データベース構築の理論、技術、活用。リレーショナルデータベースの理論と実際(概念設計、論理設計から運用まで)、XMLによるデータ表現と管理。
デジタルアーカイブ論 本、ウェブ、映像などの各種のデジタルアーカイブについての概説と、資料のデジタル化、データ処理、メタデータ付与、データベース作成の演習。
図書館実習Ⅰ・Ⅱ 夏休みに行う2週間のインターンシップ。実習先は、塾内メディアセンターや幼稚舎の図書室、それに他大学の大学図書館や公共図書館や専門図書館。
図書館・情報学研究調査入門 図書館・情報学分野の研究調査を実施する際に必要となる基礎知識。研究計画の策定、データ収集法、統計的分析法、内容分析の方法を含む。
図書館の制度と経営 図書館の関連法規、図書館政策、経営管理活動、経営資源、サービス計画、予算の確保、調査と評価、管理形態。